「生足だけで、
あんなに反応した人が
よく言うよっ。
レッスンの時も、
生徒ちゃん見て
あんなに照れてる訳?」

お仕置きとばかりに
からかってみせれば、
今度は子供みたいな目をして
泳がせてる。


その表情が可愛くて
笑んでしまった。

そして
どうしても、触れたくなって


「冗談だよ。
可愛いね。樹里は。
色んな表情すんだね。」

と、その髪を撫でた。





えっ・・・?



腕に抱きとられていた。


「誰にでも反応したり
しないし。」

そう言って。


「可愛いって、言うな。」

腕に力が込められる。

細い身体なのに
意外に強い力が動きを
封じる。

「でも・・・名前・・は
・・歓迎・・・」

頭一つほど長身な彼の首筋が、
目の前で赤くなってて、
その鼓動の速さまで、
耳に直接伝わってくる。

思わず、私まで赤くなりそう。

こんな照れるんなら
こんな事、しなきゃいいのに。


勘違いすんじゃん。


樹里・・・の、バカ