真月が、東京に戻ってから、
はや三ヶ月目にさしかかる。

アイツが出向してから半年、
約束の時を
迎えようとしている。


真月が、帰ってくる。


・・・・


何か、そんな楽曲があったな。

ブルースだっけ・・・?


彼女に借りた音源に
あったと思う。

真月が大好きだと
いってた曲

あの時は、まさか

同じような事を味わうとは
思わなかったけどな。

ふかしていたタバコを
灰皿に押し付けて
パソコンのモニターを
覗き込む。

「終わってんじゃん。」

さっきプリントアウトした
紙を眺め、次の指示を読む。

真月からの指示で、
フリーの製図ソフトを
ダウンロードする。
CADって、ゆったかな?

アナログ人間の俺は、
トラブルを回避するため、
真月の指示に逆らわず、
メールについていた
添付ファイルを開く。


「すげーっ・・・」

開いたファイルからは
平面図がでてくる。


年末、この部屋に
転がりこんでた真月が
メジャーであちこち採寸して
部屋の取説についていた
図面をコピーして
持ち帰ったのは知っていた。