今朝、会社に面談に行く前
私は、先般あずかった書類を
樹里に渡した。

必要事項を埋めて
提出を求められそうなものを
まとめて。

『これ、
よろしくお願いします。』

そう、いって。


受取ながらも、まだ
眠そうに欠伸をしている樹里は
春に備えて、
生活時間を軽く更正中だ。


こういう、妙なところに
心配性でキマジメなところも、
結構ツボにはまって、
ほほえましく思う。

しばらくクリアファイルを、
ボーッと眺めていた彼を
観察していると、突然、
中を慌てた風に確認しだした。


目が覚めた様だ。

この数日からすると
起床後、半時間は
使い物にならないらしい。

『ぅあ・・・なんか
ドキドキしてきた。』

状況を把握した樹里が
ポツンと零した。

・・・だから、
顔、赤いから。

『あ?
真月、誕生日、夏だったんだ?

教えてくれればヨカッタのに。』

もう、この頃には、
出会ってたじゃね?って、
樹里は苦笑する。

それも、
お互いさまなんだよね。