「結構、あっという間
だったよねぇ・・・」

「なんか、呆気なかったな。」

市役所で所定の手続きを終えて、
晴れて『鷹尾真月』に
なった。

元々、後は
私たちが、コレを出すだけに
状況は整っていた訳で。

お互い、マイペースなせいで、
今日になってしまっただけだ。

でも、私にすれば・・・

「・・・樹里にしちゃ、
思い切りヨカッタよね・・」

もう一悩みするかと
思ってたから、 
ちょっと驚いた。

「・・・だよなぁ。」

「今更、後悔しないでよ?」

ポーッと空を仰ぐ樹里をみて
苦笑する。

「しない。」

すごい。
明快にいいきったぞ?
でも・・・

「お顔、真っ赤ですよ?」 

指を絡めて
顔を覗き込む。

可愛いなあ。樹里は・・・

まさか、二つとは言え
年上だとは、思わなかった。

今朝、小騒ぎになったんだよね。

さすがの樹里も
衝撃を受けていた。

多分、どこかで
そんな話もしたんだろうけど
お互いにとって
どーでもヨカッタんだろうね。