年内最後の仕事


終了まで
あと、二時間半・・・


久々の腰の怠さと
日中の疲れに、
生欠伸がでた。

「先生、ちっす」

「おっつかれちゃんでーす」

啓太と七海が
開始時間ぎりぎりに
飛び込んできた。

「ちーっす。珍しいな。
ギリギリって。」

暢気に言った俺の顔を
啓太はマジマジと見る。


・・・見んな


照れる・・・



「センセ、腰、
怠くねぇ?」


「はっ?」


何となく
嫌な予感がした。


「なんでだよ?」
 

うろたえるな、俺。

大丈夫、まだ、声も
上擦ってねぇ。


「昨日、真月ちゃんと
ワインのんだでしょ。」


七海のニヤケタ視線が
予感の的中を
物語る。


「飲んだけど・・・

うまかったな。」


聞かれてもない感想を
述べてしまった。

いや、たしかに
うまかったよな?


「あれ、ホテルに届けたの、
七海なんだよん

バイト先に、透さんが
買いにきてくれたんだっ」


おいおい・・・


「で、センセ、


貫通祝いやった?」




啓太がトドメをさした。