真月からの
久々のキスのトラップは

甘くて仕方がなかった。


ネクタイに絡めたままの
彼女の指を解き、
指先にキスをした。


何でもソツなくこなす真月は、
イタズラを仕掛ける時も
同じくスマートで・・・ 

キメたい時に、照れて
カミカミになって
赤面する俺じゃ
話にもなんねぇかも
しれないけど。


今度こそ一発でキメたい
三度目の挑戦・・・

今、勢いでいわねーと
また、タイミングを
外してしまう。


そうしたら

もう、チャンスなんて
二度と、ねーよな・・・


「真月。けっ・・・」

ヤバ・・・
もう、かんじまった。

「け?」

真月が、眉間にシワを
寄せて言葉尻を考えてる。


「真月、結婚しよ?」

一息に、
指先に口づけたまま
いってしまった。



一瞬、ポカンとした表情を
見せたけど、
彼女は直ぐに、
満面の笑みを浮かべて、
俺の首に両腕をからめた。

「いいよーっ♪しよっ♪
いつにする?」

まるで、お茶の約束みたいに
彼女はいう。