キミの隣に

「そのときは、他のオヤジが
行くとかゆってたんだけど、
土壇場で退職したらしくてな。
独身で身軽な管理職・・・
って感じで、
急遽決まったんらしい。」

「年末、ライブって
ゆってなかったっけ?」

「ああ。それは
チケットも完売してっから、
帰省してやるって。
で、滞在先な訳よ。」


おいおい、単独ですか?!
あのホール、完売ってか?!
アマチュアだろっ?!!
驚愕過ぎだ・・・


部屋は、うまく、
聞き出してやるから、
狩野さんの連絡を気にするよう
言われた。


「オッサン、
わかってるだろうけど、
それ、最後のチャンスだぜ?

あんた、それでなくても
大きなチャンスを
不意にしたんだからな。

はっきりさせて、
スッキリしろよ。

俺も、真月の
澱みのない声ききたいし。
笑顔みたいしさ。」

メンバーなんだから
恋人以上のポジションに
存在価値があるってのは
アンタにも解るだろ?

奴は、扉に鍵を
かけながら言った。

「なあ・・・あのさ
講師の顔合わせのときの詳細、
狩野さんに聞いた?」

どうしても
真月が、どこまで知ってるか
知りたくて
自ら切り出す。

「聞かねぇよ。
師匠がいわねぇんだから
掘り下げたりしない。」