「いや〜っ。
ホント、残念だなあ♪」

勝ちを決め込んだ真月は
そう言ってケラケラ笑い、
食器を洗い出した。

くっそー・・・

その鼻っ柱、
おってやるわ

「んじゃさ。
俺が行ってやんよ。
送りがてら。」

「えっ?!」

「今更見え透いた
実家住いとか、
嫁入り前とか、
一切いわせねーかんなっ。」

彼女がいいそうな事を
先に並べてしまえば
真っ赤な顔して俯き
唇を尖らせる。



「・・・わかったわよ
樹里に一本取られるなんて
悔しいってば!もぅっ。」

不服そうな声。

ちょっとは
反省しやがったか。


俺は、珍しく手にした
勝利の美酒に酔いしれた。