「そうか・・・・・・。

『運命(サダ)まりし時、運命(サダ)まりし者が得(ウ)べき物』・・・・・・。

それが、神器という物であったな。

今は、吉虎が手に入れるが運命(サダ)めか・・・・・・。

致し方、あるまい」




 秀郷は、じっと、奈落の底のような深い崖の下を見ていた。




 まるで、そこから、運命の変転を、読み取ろうとしているかのように・・・・・・。