‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜

 流れ出た血自体は、雨ですぐに洗い流され、逃げるのに支障はない。




 だが、出血は、全身から力を奪い、吉虎丸の意識を奈落の底に、沈めようとしていた。




 吉虎丸の視界は、闇と朦朧とした意識のせいで、無いに等しかった。




 自分が今、どこに居るのか、どこに向かっているのか、吉虎丸は、完全に見失っていたのだ。