「強盗のほうも、近頃は、見境が無くなりつつあるようで・・・・・・。

人心の乱れが、新たな妖を生み出す要因になっているようです・・・・・・。

人間相手なら五分五分でしょう。

しかし、妖が相手では良くて3割、見込みがあるかどうかでしょう」




 二人はそれきり無言になった。




 空では鳥達が、下界の人間達の苦悩など知らぬげに、のどかにさえずっていた。