‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜

 次第に、両者共に目が慣れてきた。




 鏘緋が目を開き、ぞっとする程冷ややかな光を湛えた眼差しで、吉虎丸を見る。




 吉虎丸の表情が強張る。




 鏘緋の左手の爪も、みるみるうちに伸びていくのが、目に入った。




 鏘緋がすかさず、左手を振り上げた。




 足場の悪いうえに、雨で濡れている城壁上では、思うようにはかわせない。




 吉虎丸の鮮血が、虚空に舞った。