‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜

 腕から肉が削げ落ちていた。




 一部、骨が覗いている。




 しかも、それは今や、腕だけではなかった。




 脛の肉もボトッと落ちる。




 頬の肉が、今にも落ちそうに、ぶら下がっているのが実感出来た。




 藤内が呆然と鉄燎を見た。




「き・・・・・・貴様!」




 藤内が喋っただけで、頬の肉がズルリと落ちた。




 さらに藤内が一歩踏み出す。




 その振動で、体中の肉がボトボトと落ちていく。




 それでも藤内は、一歩二歩と鉄燎に近付いて行く。




 それを鉄燎が感心したように見ている。




「ホウ。

サスガハ世ニ聞コエシ藤内ダ!

ソンナ状態デマダ動ケルトハ!」




 しかし、その言葉には、明らかな嘲弄が含まれていた。




 藤内がそれを感じ、憎々しげに睨んだ。




 プライドだけでさらに数歩進む。




 だが強がりもそこまでだった。




 足に力が入らない。




 と言うより、既に骨だけと言って良い有様だった。