‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜

 盛り上がった体は丸っこく、鋼鉄のような毛が生えていた。




 その丸っこい体は、まるで小山のようだ。




 赤い瞳は血塗られたようで、口からは、逆三角形に鋭く尖った門歯が生えている。




 さらに、下顎からは、猪のような牙が覗いていた。




 鉄燎は、ネズミの化身なのだ。




 ただし、遥かにでかく、強靭だった。




 鉄燎が、真っ赤に燃える目で藤内をねめつける。




「殺ス!」




「おや?

儂の聞き間違いか?

殺す、と言ったように聞こえたが。

歳を取ると、耳が遠くなってかなわんわ!」




 藤内がからかい嘲笑う。




「殺ス!!!」




 鉄燎が吠えた。




 突進してくる鉄燎を、藤内は雷の左腕で殴り付ける。




 だが!




 鉄燎の毛が逆立って、藤内の雷を四散させてしまった!




「おやぁ?

それならば、こちらではどうじゃ?」




 今度は、焔の右腕で攻撃した。