「ああ!

なるほど!

“秘伝の薬”、というわけですな!」




 薬師が、申し訳なさそうにしながら頷く。




「すんません・・・・・・。

ご厚意を無下に断ってしまって・・・・・・」




「いやいや!

気になさらんでくだされ!

こちらこそ、貴重な薬だということを忘れておった。

・・・・・・ですが、くれぐれも、用心していきなされよ」




 庄屋の言葉に、ニッコリと微笑みを返し頷くと、薬師はその場をあとにした。