…恥ずかしい。


それが、オレの感想。


他の友達とか、姉ちゃんから挨拶してくる事なんか、まず、ない。


「太久ってば。ちょっと?」


ニコニコしてるであろう顔を、オレに近付ける。


「あ、姉ちゃんかよ。今帰るとこ?」


まともに『あっ、姉ちゃん~!』てにこやかに手を振り返す気にもならず。とりあえず、近付いてきたら対応する感じ。


「もー。反応悪いな。一歩の方が先に気付いてくれたよ?ねぇ」


姉ちゃんは一歩に同意を求め、にっこり笑う。