「──ッ」 そこかしこ痛む体を引きずるようにして走っていたものの、さすがに体は正直だ。 気持ちばかりが急いて足は言うことをきかず、あっという間にもつれ、道端に倒れ込んだ。 体に負担のかかるサムライ化をしたばかりなのもあるのだろう。 「……姫……」 触れた地面をぎゅっと握り、ずるずると四つん這いのまま、紅の国を目指す。 しかしこの調子では、いつ紅の国に着くかわかったものではない。 俺は言霊を唱え、サムライ化した。