「恐れながら、申し上げます。ここ数日でわかったことが、ございます!人間は、屑!どんな動物よりも貪欲で、愚か!大局を見ることができずに、目先のことしか考えておりません」

ユウリは再び顔を上げ、

「我らの使命は一つ!我らが炎で、人間を焼き尽くすこと!その思いに、改めて気付かされました」

床を擦るように、リンネの方に進み、

「どうか…我ら清浄の炎に、人間を焼き尽くすご命令を!」

床に額がつく程、頭を下げた。

「ユウリ…」

リンネは振り返ることなく、口を開いた。

「は!」

「人間は…」

少しだけ横顔を向け、

「王の食料よ。屑でもね」

口元を緩めた。

「リンネ様…」

「それにね…。人間には2種類いるの。屑とそうでないもの」

リンネは前を向き、結界の向こうを睨み、

「そして、そうでないものは…最高の王への貢ぎ物になるわ」

にやりと笑うと、結界の前で止まった。そして、振り向くと、

「ユウリ、アイリ…。あたし達が存在する理由は、すべて王の為。炎の意味でさえね。それだけは、覚えておいてね」

微笑みかけた。

「は!」

二人は頭を下げた。

リンネは満足気に頷くと、結界内に入った。

「さあ〜始めましょうか」

リンネはゆっくりと歩き出した。



その頃、埠頭に着いた絵里香の目の前で、続々と上陸する忍者部隊の姿が映った。

その数300。

彼らも威信をかけていた。

真の宴が始まる。