しばらく沈黙が続いたあと、先に口を開いたのはゆうたのほうだった


「ね、今日もう仕事おわり?
飲んでかね?」


優しい声が胸に響く



「そ〜だねー…飲んでこうかな」


ゆっくり口にしたその言葉を受け取ってゆうたはくしゃっと笑った

ああ、やっぱりあの頃とおんなじゆうただ。




「今日いい天気だったから、いいことあるかもって思ってたんだ」


ぽそっとその口からそんなことをもらす

わたしの顔にもふんわりと笑みが浮かんだ




そうだよって言いたかったけどわざと聞こえないふりをして言わなかった


とられた手はわたしもゆうたもなんにも言わないからそのままで

仲良くならんで夜の繁華街へまざり込んでいった




あしたもあさっても
晴れたらいいのにと思った。