さよなら、もう一人のわたし (修正前)

 そんな人を惹きつける彼女が人を好きになる。

 それは彼女の学校に転校してきた男の子だった。

 粗暴な態度を取るその男に対して少女は最初不快感を抱いていたのだ。

 しかし、彼女のそんな彼に対するイメージが一変する。

 それは彼の本心を聞いたときだった。

 そのときは偶然で、彼女が何も気にしなければ二人はすれ違い、その人生は交差することがなかったのかもしれない。でも、彼女は気づいた。

「物事を偶然と片付けるのは簡単だよ。でもそれを運命だと思ったの」

 千春の口から漏れた言葉だった。

 あたしは千春を見る。

 彼女は舌をぺろっと出した。

「ごめん。これ、あたしがあの映画で一番好きなセリフなの」