さよなら、もう一人のわたし (修正前)

 彼女は昨日話をすると言ったことを気にしていると気づく。

 話など後から聞けばいい。

 多分、彼女は兄にも何らかの話しがあるのだろう。

 あたしはいいよという意思を伝えるために首を横に振る。

「あたしもホテルに行くよ」

 尚志さんは意外そうな顔をしていた。

 千春はリビングに置いていた荷物を持ってきた。

「京香、ごめん。話はまた今度ね」

 千春はあたしにそう告げた。

 あたしは千春の言葉に頷く。

 扉が閉まり、二人が出て行く。

 彼が去っても、あたしは彼のことをただ考え続けていた。