さよなら、もう一人のわたし (修正前)

「そんなこと」

 その言葉に反応したのは意外にも杉田さんだった。

 そんな彼を千春は右手で制す。

 自分に任せておけとでも言いたいのだろう。

「へえ、じゃあ誰に聞いたのか教えてよ」

 千春は彼女の胸倉をつかんだ。

 彼女の目は据わっていた。

「千春、もういいから」

 あたしは何だか申し訳なく思って、彼女を制そうとした。彼女の目を見ていたら、彼女が本気で怒っているのが分かったからだ。

 しかし、千春はあたしの言葉にも聞く耳を持たない。

「文子に」

 それをひろみを感じ取ったのだろう。

 彼女はあっさりと吐いた。