さよなら、もう一人のわたし (修正前)

 あまり彼女たちにいろいろ言われても憤りは感じなかった。

 あたしのことを言いたければ好きに言えばいいとは思っている。

「それってあの女のこと言っているの?」

 ひろみの顔がひきつる。

 あの女?

 あたしは一瞬考えた。

 でも誰か分からない。

「だいたいあの女があの子を選んだらしいけど」

 ひろみはまだあの女の話を続けている。

 それに応じたのは文子。

「友達なんだよね? 高校も同じだとか聞いたよ」

「みたいよね。友達だからって選ぶってありえない。無理に押したらしいし。絶対あたしのほうが相応しいって。監督も監督よ。姪の頼みなんて断ればいいじゃない」