「ありがとう」
何となく千春はチケットが一枚しかないからと行くような子ではなかった。興味がないのだろうと思う。
一人でこんなところに行くのはちょっと気が進まなかった。
「お兄ちゃんがチケット持っていたから一緒に行けば?」
その言葉にドキッとする。
あの日以来、あたしの彼に対する気持ちが日に日に大きくなってきたのだ。
あたしは自分の気持ちを自覚しつつあった。
「尚志さんの連絡先も知らないし」
「聞いてないの? 全く」
あたしは千春から番号を教えてもらい登録した。
「でも迷惑じゃないかな」
妹の友達というだけなのに。
「お兄ちゃんに会いたくないの?」
千春はからかうように言う。
「会いたい。会いたいけど」
「それなら電話しなさいって。大丈夫。京香に暴言を吐かせないからね」
千春のこの自信はどこから来るのか全く分からなかった。
何となく千春はチケットが一枚しかないからと行くような子ではなかった。興味がないのだろうと思う。
一人でこんなところに行くのはちょっと気が進まなかった。
「お兄ちゃんがチケット持っていたから一緒に行けば?」
その言葉にドキッとする。
あの日以来、あたしの彼に対する気持ちが日に日に大きくなってきたのだ。
あたしは自分の気持ちを自覚しつつあった。
「尚志さんの連絡先も知らないし」
「聞いてないの? 全く」
あたしは千春から番号を教えてもらい登録した。
「でも迷惑じゃないかな」
妹の友達というだけなのに。
「お兄ちゃんに会いたくないの?」
千春はからかうように言う。
「会いたい。会いたいけど」
「それなら電話しなさいって。大丈夫。京香に暴言を吐かせないからね」
千春のこの自信はどこから来るのか全く分からなかった。



