…………



あれ?



返事が返ってこなくてそっと目を開けると





「知ってたよ?」





なんてあっけらかんという芽衣と目が合った。



…知ってた?





「は!?」



「だから知ってたって。

いつ言ってくるのかと思ってたけど碧はなんか悩んでたみたいだったから」



「んだよ~ 早く言えよー」





思いっきり脱力した!



くそー



悩んで損したじゃんか~っ





「碧が、さ、どっちが大事かなぁってずっと思ってて」



「え?」



「私はサッカーが好きな碧が好きだけど碧は私とサッカーどっちが大事なのかなって。

でも今回のすごく悩んでくれたみたいだから、私も大事にされてるんだなぁって思ったよ」





芽衣もそんな風に思うんだ。



おれが悩むみたいに芽衣も悩むんだ。





「芽衣」



「うん?」



「好き!」



「サッカーとどっちが?」



「どっちも同じくらい!」



「ふはっ 碧らしいね」





好きなもんはサッカーと芽衣。



どっちも大事で大切で。



ずっと側にいて欲しいと思うよ。