そんな簡単に…



俺が冷たい視線を向けると、葉月は冗談だよと言って俺の肩を叩いた。



「先生なんて私には向かないしね〜。でも、カズはいい先生になれそう♪」



そうかな…?



「お互い頑張ろうね!」



「お前がそんな台詞言える立場かよ…まぁ、いいけどさ─」









結果─



俺は国史学部、葉月はピアノ学科のある大学に合格した。



もちろん学校は別…



それでも出来るだけ近くにしたから、これからも今まで通りの関係でいられる。



はずだった─



大学生になったら、もっとちゃんとした付き合いが出来るものと信じて疑わなかったんだ。









転機が訪れたのは…
それから更に2年後─



俺たちが大学2年、ちょうど20歳になった頃だ。