そう。



あまり人には言いたくないが、このバカ兄貴は俗に言う女ったらしだ。



今までも、どれだけの彼女と言われる存在を見てきたか…



数えきれない。



「まぁ…なんだ?試しに付き合うってのはどう?」



試しって…
藤村に失礼だろ。



気持ちもないのに、安易に付き合うのはよくない。



俺はそう思う。
兄貴とは…違うんだ。



「お前はまだ高校生なんだし、何度でもやり直しが効くだろ?その歳で真剣な恋愛する方が難しいって。」



そうなのか…?



「一真、人間は何事も挑戦だって!頑張れ〜」






兄貴のアドバイスを聞いた後、俺は一旦自分の部屋に戻って考えた。



試し…
付き合ってみる…か。



♪〜♪〜♪〜



気乗りしないままベットに寝転んでいると、鞄の中で携帯が音を奏でた。