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「…終わった〜♪」



やっと作業が終わり、私は大きく背伸びをする。



雨は…もう止んでいた。



「先生、あの……?」



私は、出来た物をどうするのか先生に聞こうとして、やっぱり止めた。



だって…
寝てるんだもん─



作業に夢中になり過ぎて、私は先生が寝ていることに気付かなかった。



「先生…?」



近付いてみても、先生に目を覚ます気配はない。



どうしよう…






私はとりあえず自分が着ていた上着を脱いで、先生の肩にかけた。



この上着…
元々先生の物だし。



「……………」



ていうか、寝てる人を置き去りにして帰るっていうのも気が引けるんだけど…



でもだからと言って、このまま先生が起きるのを待つっていうのもなぁ…



起こすのは可哀想だし。






「……葉月。」