私は…素直でいたい。
先生が何を背負ってるのかは知らないけど、私は笑って欲しいと思う。
そんな暗い顔…
見たくない。
｢…ほら、使えよ。｣
しばらく泣き続けていると、先生が私にﾊﾝｶﾁを差し出してくれた。
私はそのﾊﾝｶﾁを受け取ると、泣きながらお礼を言った。
｢泣くなよ……ったく─｣
先生…
慰めてくれてる？
ﾊﾝｶﾁを目元から離して先生の方を見ると、目が合った。
｢面倒なんだよ…｣
尖った言葉。
でも…それが先生の本当の気持ちだとは思えない。
勝手だけど…
｢あの…今まで私が見てきた先生は、全部嘘なんですか？｣
気になっていたこと。
時々だけど楽しそうに笑ってたり、私と悠哉を相手に話をしてくれた…
あの先生は…嘘なの？
