しばらくの沈黙の後、校長が顔を歪めながら口を開いた。



「処分は後日、追って連絡します。…厳しい処分になることも、覚悟しておいて下さい。」



「…はい。」



「それから、このことは公にはしません。生徒にはいつも通りに接してあげて下さい。わかりましたね?」



「わかりました…では、失礼いたします。」



校長と教頭に深々とお辞儀をすると、俺はそのまま校長室を出た。



「……陽翔。」



校長室を出てすぐ、俺の目に飛び込んてきたのは、ドアの前の窓にもたれかかっていた陽翔だった。



「一真…お疲れ。屋上行かねぇ?今日は1限、授業ないだろ?」



陽翔…
俺を心配してくれたのか?



「…あぁ。」



俺の返答を聞くと、陽翔は笑顔を見せて歩き出した。



俺も小走りで後に続く。