待ってて欲しい。



それは俺なりの…
プロポーズの言葉。






希を迎えに行くまで、何年かかるかわからない。



けど俺は、何年経っても自分の気持ちが変わることなんて、絶対にあり得ないと言い切れる。



それほど真剣に…
俺は希を愛してる。






「……っ、わかっ…た。待っ…てる。ずっと…待ってる…か、ら……っ!」



「希……」



泣きすぎて赤くなった目にまたいっぱい涙を溜めて、希は答えてくれた。



「お前、ウサギみてぇ…」



「…えぇ?………んっ」



ウサギみたいだと言った時、泣きながらも不思議そうにこっちを見た希に一瞬笑いかけて、そっとキスをした。



「しょっぱ…」



キスは涙の味がした。



「うえ…っ、かーくぅぅん!!」



親に抱き着く小さな子供のように、希は俺の胸に勢いよく飛び込んできた。



「おっ…と。こら、希!」



準備が出来てなかったから、危うく倒れるところだった。






「かーくん…大好きっ!!」



「え〜、大好きぃ?俺は愛してるのになぁ〜…」



「ううん。ウソ、愛してる!」