二度と連絡はしない。
そう言って一真が私に背を向けてから、私はまたいつも通りの生活に戻った。
自分が溺れた闇に、一真を入れる訳にはいかない…
そう思って、私は一真の背中を押したんだ。
だから、その行動を後悔なんてしてない。
お互いに本気じゃないことは承知の上の関係だったから、いずれは終わりが来ることもわかっていた。
でも…
少し寂しかった。
一真とは会わない方がいいと思いながらも、彼が会いに来ると言った時は正直嬉しかった。
今回の連絡も、もう二度とないことだと思っていたから、嬉しかった。
私…
いつの間にか、一真に本気になってたのかもね─
