覚悟は出来ていた。



いずれ…
こんな日が来るかもしれない、と。






俺の立場が君を傷付けるなら、俺の立場故に君を守れないなら…



俺は迷うことなく、この立場を離れることを選ぶ。



傷付けたくないから。
泣かせたくないから。



仕事よりも…
いや、どんなことよりも…



君が、
君だけが大事だから─



自分を犠牲にしてでも、俺は君を守ってみせる。



絶対に─









気付けばもう2月。



修学旅行も終わり、生徒も俺ら教師もお互いに来年度のことを意識し出していた頃。



それは突然起こった─






「…………」