調子が悪い…



あれから職員室に帰った俺は、手早く仕事を片付けて学校を出た。



向かう先は…
さっき電話してた女の家。



その女のことを、俺の彼女…とは言えない。



だって、俺はただ遊んでるだけだから。



虚しい心を…
少しでも埋めようと。



だけど、それが余計に俺の古傷を抉ることになる。



それはわかってる。
けど…止められない。






「本当に来たんだ。」



女の家に着き、一言目に発せられた言葉がそれだ。



こいつも…
俺が本気じゃなく、遊びなんだとわかってる。



だから…やりやすい。






ここまで来ると、俺は『教師』の自分を捨てる。



それで…
終わりのない真っ暗な道を、ひたすら進むんだ─



「一真、私今日10時に仕事出るから…早めにね?」



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