昨日は、美久に別れを告げて、携帯のメモリに入ってた女の連絡先を全て消した。



これが…
俺なりのけじめ─



篠原に出逢って、俺は葉月と付き合ってた頃のような人間に戻った気がする。



少し…楽になった。



光のある世界に戻るのも、案外悪くないかと思えた。



むしろ…戻りたい。



そう思えたのは…
篠原のおかげか─






気付いたら、次の日の朝に学校へ来た篠原を、放課後準備室に来るようにと言っていた。



用事は…正直ない。



ただ…
側にいたかっただけ─



自分でも変だと思うけど、篠原が隣にいてくれれば安心するかと思った。



俺…教師なのに─



生徒である篠原に、いつの間にか特別な感情を抱いてしまっていたんだ。