(ひどいよ…幸也…) (あんまりだよ…) あたしは、暗闇の中 声を押し殺して、1人 泣いた。 どの位、泣いたのか? ふと、気がつくと、隣のベッドからも 美紀のすすり泣きの声が、聞こえてきて、可哀想に思えた、あたしは、また 涙が止まらなくなった。 そして 信じかけていたゲレンデの魔女の伝説を、心の中で 笑い飛ばしてやった。 思いっきり笑った後 ほらね…そんな伝説 ある訳ないじゃない… と、自分に言い聞かせていた。