『めるのケチ!』 ふて腐れる幸也 『わがまま、言わないの…』 あたしは、そう言うと、幸也に背を向けた。 ゆい ゆい ゆい 頭の中で、ずっと 響いている名前 そんなに、気になるんなら訊いてしまえばいい だけど、その瞬間に もし、幸也が困り顔を浮かべたら? もう、それだけでこの恋は終わってしまう…。 夕方になり、ホテルに帰った後も 夕食の時間になり、皆でテーブルを囲んでいる間も あたしは、そんな事をずっと、考えていた。