合宿も終わり、残るは文化祭のみとなった。
大会まで終えた後輩達はそれぞれ成長していき、手もかからなくなった。
急いでやるべき課題もなく、再び時間はゆるやかに流れ始めた。

忙しくは無くなったけど、時折なんだか寂しい風が通り過ぎるようだ。
 秋って毎年こんな感じだよね。
 でも毎年寂しさの種類が違う。
 今年は私達が出ていく番。

一年の時は大多数を占めていた三年が受験のため来る回数が減り、残されていくような寂しさ。
それに乗じて休みや退部が増えていく仲間たちへの不安。 

二年の時はちょっと特殊で、寂しさよりこれからの希望が、不安よりは大きかったか?
これ以上ひどくはなるまいと思ってたから。

 そして今、賑やか過ぎると思った場所は以前よりも活気が薄らいで見え、めまぐるしい忙しさはすっかり消えた。