「おはよう。」

「ふー暑ーい。」

 合宿当日。

炎天下の中、大荷物を持って登校してきたみんなは荷物を置くとクーラーの中でしばし涼む。

 「よし。じゃあ始めますか。」

部長の指揮の元、開始のミーティングが行わる。


「じゃあこの通りにやっていきます。」

スケジュール確認の後は練習が始まった。


「今後はリズム確認とか楽譜の読み方もちゃんと教えていきなさい。」


そんな顧問の言葉に今回の合宿から、試験的に茜や美里による黒板での知識訓練が始まった。

訓練と言っても、和気あいあいとしたものだが。


 まずは、楽譜を読めない子たちを対象に記号の問題を黒板で確認する。

しかし、授業形式に席についてというわけではなく、一問一答みたいな感じだ。

そして、次はリズム黒板に書いた音符をメトロノームに合わせてリズムよく手で叩いてもらう。

できなかったら何度でもトライできるが、これが人数が多くて時間が足りないので、楽器ごとに来てもらい、後は楽器の練習にまわる。

だが、一回テストで引っかかると気になるらしい。自分の番が終わってものぞきに行ったり、あれはどういうリズムだろう?と話してたりする。

 なんか私まで気になるな。