チャイムが鳴り響く。


参考書から目を離して、壁の時計を見上げれば。

もう午後の六時。

あと十五分で、閉室の時間だ。


四階にある図書室から、グランドを見渡せば。

サッカー部の練習は終わったのか、誰もいない。


もうそろそろやって来るかな?

僕は参考書を閉じると。

机に広がっている筆箱やノートと一緒に、それを鞄の中につめて、帰り支度を始めた。