恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon


早目に家を出たおかげでまだ余裕があるけど、でも少しでも早く青山に入っておきたい。

そう思ったあたしは、とりあえず今の状況のこと、そしてもしかしたら時間に遅れるかもしれないこと知らせるため、カットくんにメールをすると、パンクしているのを承知で自転車を再び走らせることにした。

さすがにペチャンコにつぶれたタイヤのせいか、ペダルが異常に重い。

おまけに空気が抜けたせいでタイヤの中の金具が地面に当たっているみたいで、タイヤが1回転する度に“カタン、カタン”と音がするのが、「なんの音?」って感じの周囲の目もあって恥ずかしいし、そもそもウルサイ。おまけにハンドルだってグラグラするし。