★二人の未来のお話(三年後ぐらい)★



ネオンがゆれる街から夜空に向けて白い息を吐いた。

もうすぐ日本には真冬の季節がやってくる。


僕はネオンのせいで星一つ見えない夜空を見ながら
そういえば光って公害の一つで環境に悪影響を及ぼしているんだよな、と
どこかで聞いた話をふと思い出した。

ネオンが環境に悪いのかどうかは詳しく知らないが、
少なくとも僕にとってネオンは目をそらしたいものだ。

僕は夜空から目をはなして
手元に握り締めていたケータイの画面を開いてメールボックスを開いた。


そこには菜月から
仕事でこれなくなったと書いてあった。


菜月がデートに急に来れなくなることなんてよくあることだろと、自分に言い聞かせても僕は沈んでいく心をとめることはできなかった。

今日、きょうだけは菜月と一緒にいたかったのだ。

顔をあげれば、ネオン街は手を繋いだり、腕をくんでいるカップルで溢れていた。

店から漏れてくる音楽は赤鼻のトナカイ、ハッピークリスマスなどなど。



そう、今日はクリスマスなのだ。


僕は上を向いた。



そうしないと今にも涙がこぼれそうだったから。




なあ、菜月

早くお前に会いたいよーー・・・