敵は女の私を最初から狙っていたのだろう。




私が後ろに来るとすぐに襲い掛かってきた。





それを合図にこちらも刀を抜く。





だけど私は刀を抜かずそのまま歩き続ける。



「凛っ!!」




壱が叫ぶ。




「ははっ、貰った・・っぐぁっ・・」




今まで騒然としていた周りがいきなりしんっとし、皆凛に視線を移す。





凛を殺そうとしていた男は一瞬のうちに倒れ込んだ。






だが凛はそんな事に目もくれずもう一本の刀を抜きどんどんと斬りつけていく。







それなのに返り血は一切浴びていない。





沖田と凛以外の隊士はポカンとその場にたたずんだまま凛の戦いに目を見張っていた。