紅い月

それから暫く芹沢の酒の相手をして、部屋へ戻ってきた。





さっきっから火傷をした背中が何だか痛い気がする。






ゆっくりと襖を開け自室に入る。







すると


「やっと戻ってきたようやな。」






真っ暗な部屋で山崎の声が聞えた。






「まだ起きていたのか。」






「あぁ、それよりかやよ座れや。」







山崎は返事をしながら蝋燭に火を灯す。







「何で・・・・」






「えぇから座れ。」