「午睡のあと」



目覚めた瞬間は

時間と空間がうまく合わなくて

うす暗い部屋の中だけが

自分の全世界のように思える


一枚の壁とガラスをへだてて

わたしだけが閉じ込められている


午後四時


意味のわからない時間だ


外の世界はまだ準備が整っておらず

端から世界をつくりあげていく音が

かすかに聞こえてくる


そんななか

わたしの世界はまだ

暗くおぼつかない