「お帰りなさいませ。匠様。」


エントランスに入ると、メイドさん…らしき女性が、にこやかに挨拶をする。


「ちょっと、この子の手当てしたいから、ひとまず部屋に行くよ。」


「かしこまりました。奥様に伝えておきますね。」


笑顔で言うと、女性は奥へと歩いて行ってしまった。


それにしても広い家…。


こんなに広くて綺麗な家に入るのは、もちろん初めてで、私はポケ〜ッと見ていた。


口は……開けないように意識してるけど…。