プルルルル…… 部屋でぼんやりと女の人のことを考えていた私は、電話の音でハッと我にかえった。 誰かなあ…? 受話器をとると…… 「翠央〜っ!!元気してるっ?」 今の私には、ついていけないほどハイテンションな声が聞こえてきた。 でも、ホッとする声…。 「うん。元気にやってるよ。お母さん……。」