秘密な契約と掟破りな愛


「もう帰んの?」


「ええ。明日も仕事があるから」


「じゃあ…アドレス交換しない?」


「私、携帯持ってないのよ。せっかくなのに、ごめんなさい。今日は楽しかったわ。ありがとう」



携帯を持ってないって言うのはいつものパターン。この時世代そんなわけないわよね。きっと彼もわかってる筈。興味ない人との次はないのは…当たり前よね…。



私はコートを手にかけると、男を一人部屋へと残してホテルを後にした。