秘密な契約と掟破りな愛


テレビに夢中になってると、いつの間にか11時を回っていた。



早く寝なきゃ明日に響くわね。慎矢さんと顔を合わせる事出来なかったけど明日もあるもの。



テレビを消して自室へ入ろうとした時、玄関のドアの鍵が開く音がした。



ちょうど、帰って来た。おやすみの一声かけてから寝ようと思い、リビングで慎矢さんが来るのを待った。



「おかえりなさい」


「…起きてたのか。ただいま」



慎矢さんが風呂場へと向かおうと、私の横を通り過ぎた時……。



ふわっと柔らかく微かに甘い香りがした。