家に帰ると
兄と優子さんがいた。

「ただいま。」

「お帰り。」

「帰っていたの?」

「ああ。優子が久しぶりに
家に来たいと言って。」

「香織ちゃん久しぶり。」

優子さんが私に近寄って
抱きついてきた。

龍矢と同じ匂い。

「龍矢と同じクラスで
クラス委員をしているの?」

「誰から?」

優子さんは指を指した。

「おにい!!!」

「いいじゃないか?
素直になれ。」

「素直って?」

「龍矢の事。」

普通に話すおにいと
優子さんの言葉を
理解出来ないでいる。